雑記

子供の頃、道に刻まれている線が気になっていた。道路を工事した時の埋め直しの時にできるものなんだろうけど、当時はそんな事気付かずひたすら気になっていた。アスファルトのひびわれから生まれている雑草とかじゃなく、とりあえず直線的なものに気をとられていた。
「なぁ、これって何なん?」
「道路やろ。」
この頃から私は人にものごとを説明するのが下手糞だったようだ。こんな問答を何度か続けた結果、私はこの線は私にしか見えないんだと自分を特別視する道を歩むところであった。あやうい。



「こないだ、押し入れを掃除してたらさー、漫画の本が二冊でてきてん。でもその二冊は最近古本屋で買ったばかりの本やってん。」
「??うん。」
「でも、古本屋で買って最近読んだ時は昔一度読んだって印象はまったくなかったわけですよ。」
「????ほう。」
「で、私の記憶はある一定の期間、まぁ3年ぐらいを過ぎたらリセットされるんじゃないかという結論にいたりました。」
「それは幸せな人生だな。」
「でもそうしたら弊害がでてくるかもしれないやろう?」
「どんな?」
「例えば実家に帰れなくなるかもしれない。」
「3年も帰ってない家になんて帰る必要はないだろう。」
「…」
「…」
「…そうか幸せなのかもしれない」



しりきれとんぼにしておく。